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私が日本語を学ぶ理由

2016年9月に開催された「新潟賞スピーチコンテスト」で最優秀賞を受賞したサンチル・オヤーさんのスピーチ内容です。


             「私が日本語を学ぶ理由」

 私がはじめて日本語を学ぼうと決めた理由について話します。2012年、モンゴルと日本樹立40周年を迎え、9歳から15歳までの子供たちの中で大会が行われました。それは日本のモーターバイクを作った本田宗一郎の自伝を読んで、心に残った印象と自分の夢について、「私が知る本田宗一郎」というテーマで作文を書く大会でした。

 その大会で優勝した子供は日本に行くことができることになっていました。私にとって自分の国から出て外国へ行って新しい世界を見るのはとても面白そうだったので、すぐ本田宗一郎の本を買って、何回も読んで、作文を書き始めました。一週間に一度読み返して、また直して、先生にも見せて修正してもらいました。私は生まれてからこの時ほど頑張ったことはありませんでした。そして5月頃3ヶ月間かけて書いた作文を送りました。

 6月1日のこどもの日に賞を授与されることになっていました。私は結果が出る前から優勝して日本へ行けるといつも友達に話していました。ある日、友達は私に「日本に行ったら日記を書いてね」と言ってピンク色のかわいい手帳をくれました。私は優勝する自信があったので、手帳を大切に保管していました。優勝したら家族のみんなに言って喜ばせて、カメラを買わせようと思いながら結果を待っていました。

 結果が発表される日、必ず結果が来ると思って待ち続けました。でも待っても待っても連絡が来ませんでした。私は優勝できなくても何か賞は取れているはずだと考えて大会のところへ電話しました。でも残念ながら何の賞も取れていました。その年のこどもの日は、私にとってとてもつらい日でした。プレゼントをもらっても全く喜べませんでした。どうして私は入賞できなかったんだろう、何度も自分に問いかけても、答えは見つかりませんでした。その時、「為せば成る」ということわざはうそだと思ってしまいました。

 大学に入ってなんで賞がとれなかったのかがやっとわかり始めました。私は本田宗一郎がどうやって夢を実現したか、どんな性格だったか、また私が学ぶべきことは何かなどを書かないで、自分の夢ばかり書いていたからです。

 人は失敗しても何かを学ぶはずです。私は何かを始めるとき、どんな目標で、何をどのような方法でするかをちゃんと考えることが大切だと知りました。
 それから私は自分の力で日本へ行き、日本語を使って日本を知りたいと思ったから日本語を学ぼうと決めました。

 もしあの時優勝していたら、日本語を勉強しようとは思わなかったかもしれません。失敗だと思われることも、実はもっと大きいチャンスになることがあります。新しいことをする刺激にもなります。今の私の日本語を学ぶ理由は、日本で留学したい、日本語を使って日本の法律を研究したいという意思なんです。日本で会社法を勉強して、いつか自分の会社を作りたいと思って頑張っています。

 
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