Research and Education Center for Japanese Law 日本法教育研究センター

センター長から

カンボジア日本法教育研究センターの設立によせて

名古屋大学
法政国際教育協力研究
センター長
鮎京 正訓


 名古屋大学にとっても、また、私個人にとっても、カンボジアに名古屋大学日本法教育研究センターを設立することは、永年の夢であった。
 1995年当時、王立法経大学は、学生に対し自前で法学教育を行うことができず、フランスの大学の教師がフランス語でフランスの教科書を使って、教育を行っていた。
 カンボジアにおける法学教育は、文字どおり、ゼロからの出発となった。なぜならば、ポル・ポト時代を通じて、ほとんどの法律家は殺され、カンボジア人で法律学を教育することのできる人々は、いなかったからである。
 このような状況のもと、日本は、森島昭夫名古屋大学名誉教授、竹下守夫駿河台大学総長らのリーダーシップにもとづき、カンボジアの民法、民事訴訟法起草支援を行い、立法支援の分野における一つのすぐれた典型例を生みだした。
 名古屋大学法学部は、この間、カンボジアに対する法学教育支援に果敢に取り組み、毎年多くの留学生を受け入れてきた。ホア・ペンさん(現王立法経大学副学部長)は、本学の本秀紀教授のもとで博士学位を取得したが、彼をはじめとして、俊秀をすでに数多く輩出し、カンボジアに帰国した彼らの多くは、自国の法学教育に懸命に励んでいる。


今年(2008年)9月5日、文部科学省の支援により、名古屋大学としては、ウズベキスタン、モンゴル、ベトナムに続く、第4番目の日本法教育研究センターをカンボジア・プノンペンの王立法経大学に開所することができた。
 今回の開所式には、1990年代から今日にかけてカンボジアの法改革支援を持続的に行ってこられた、桜木和代弁護士、本間(安田)佳子弁護士、四本健二神戸大学教授もお祝いにかけつけてくださって、私は、うれしさで感無量であった。
 カンボジアの日本法教育研究センターの開設は、私ども名古屋大学の努力だけで出来たのではない。さきに御紹介したように、多くの先人が切り拓いた、日本の法整備支援の努力の中でこそ可能であったことを決して忘れるべきではないと思う。
 このことは同時に、カンボジアのこのセンターを、名古屋大学以外の多くの人々の協力も得て運営していかなければならないことを意味している。

 
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