センターだより
加藤雅信先生特別講義
2016/11/04
私法研究会ご出席のため、モンゴルにいらしていた名古屋大学名誉教授 加藤雅信先生と筑波大学大学院教授徳本穣先生がセンターに来てくださり、加藤雅信先生が、センターの学生に所有権に関する特別講義をしてくださりました。
加藤先生、徳本先生、お忙しい中ありがとうございました!
Nov 2016 留学短報
2016/11/04
9月から日研生として京都大学に留学しているツェベルマーさんからお便りが届きました。
センターでは飛びぬけて優秀だったツェベルマーさんが、西の雄・京都大学でどのように成長して帰ってくるか、楽しみですね。
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皆さん、こんにちは。
モンゴル国立大学法学部日本法センターのツェベルマーです。
今年の10月から日本の京都大学に日研生として1年間日本語・日本文化を勉強することになりました。課題が多すぎて、日本に来てあっという間に1ヶ月間経ってしまったことに今、気づきました。
まず、最初に私が勉強している京都大学を紹介したいと思います。
大学のビル内の掲示板に、「自由の学風は京大の憲法である。」と書かれています。研究テーマなどを先生が提示し、学生がそのテーマのなかの一つを選んで研究するといったモンゴルの制度とは違います。
実際に、日本人の友達の京大生で、先生すら詳しくないテーマで研究をしている学生もいます。先生にアドバイスをもらえるように先生の知識に限ったテーマではなく、だれも研究していない自分の好きなテーマで研究をする。これこそが新しい発見の基となるのではないかとも思いました。
また、モンゴルではあり得ない話ですが、大学のキャンパス内で鶏を飼ったり、裸で踊ったりする人もいます。
★構内を駆けずり回る鶏の群れ
★学内のシンボルである時計台の前にて、(上)学生たちの裸踊り(下)大学への不満表示
今月、京大生はとにかく、他の大学の学生でもみんな楽しみにしている「学園祭」が行われます。
またもう一つ、モンゴルでは学生が大学に対して意見や不満などを言うことはとくに国立大学にはないことです。しかし、ここでは学生が大学に対して、運動をしたり、デモを行ったりすることができます。また、政治的な運動や宗教のサークルまであります。まだ出会っていないのですが、京大には面白い人がたくさんいるように思います。
続いて、来日してからのこの1ヶ月間での自分の経験や感想を述べます。日本での生活はすごく便利で、安全です。
とくに、京都はきれいで、静かで居心地の良い所です。ですが、まだ観光はしていません。授業の課題はとても多いです。モンゴルにいたときと変わらないほど毎日忙しく、元気にやっています。日本での生活は便利ですが、不便なところもあります。特に、外国人にとって不便なところがあります。たとえば、私たち日研生は学部生と同じく毎日学校に通っていますが、地下鉄、バスなどの学割はもらえません。
また、銀行の口座を作っても法律上、最初の6ヶ月間はクレジットカードでお金を払うことできないため、毎月家賃を払うために銀行に行かなければいけないことになっています。しかし、これはあくまでも経済的な部分での不満で、大学での勉強や一人暮らしの生活などに関しては十分満足です。
★京都の三大祭である「時代祭」をクラスメイトと見学 左からフランス人、私、スェーデン人、ベトナム人
話が変わりますが、私は今12ヶ国から来た20人のクラスメートと一緒に勉強しています。みんな、日本語が上手で、日本の歴史、古典文学などまで詳しい人も数人います。
私は正直いって恥ずかしかったです。みんなの冗談の中に出てくる日本語が全く分からなかったりもします。またみんな、なんらかの楽器、最低一個は演奏できます。それに、母語以外に二つ以上の言葉が分かります。私は、今まで法律それに日本語を勉強しているから、他に何かを勉強する時間はないとずっと思っていました。
しかし、それは大きな間違いだったことに気がつきました。なので、失った時間でできていたことを今からやろうと思っています。
最後になりますが、私がこうして活躍できているのは名古屋大学、日本法センター、先生方のおかげにほかなりません。このことを忘れずに、日本法センターの学生であることに誇りを持って、将来もっと立派な人間になりたいと思っています。以上です。
たいやきの会
2016/10/15
10月といえば、食欲の秋。
モンゴルには、最近韓国系の大型スーパーでき、食生活に革命的な変化が起きています(と、少なくとも私は思っています)。そのひとつが「たい焼き器」が売られていること!なんとモンゴルでたい焼きを作れる時代が来てしまいました(日本でも手作りしたことがないのに!)。
というわけで本日、センターの2年生を対象に「たいやきパーティー」をひらき、モンゴルに留学中の日本人大学生や他大学の日本語教師の先生もお呼びして、たい焼きを囲む交流会を行いました。
特別講師は、日本でたい焼き屋バイト経験のある日本人の先生。中はしっとり、外はさくっと仕上げる匠の技を披露していただきました。
実はモンゴル人、あんこが苦手なようで、モンゴル人学生はチョコやりんごジャムを、和食が恋しい日本人大学生は明太子やうにうにクリームがお好みのようでした。
次回は納豆入りのたい焼きを作ります!(きっと日本人以外は喜ばないでしょうけど…)
私が日本語を学ぶ理由
2016/10/05
2016年9月に開催された「新潟賞スピーチコンテスト」で最優秀賞を受賞したサンチル・オヤーさんのスピーチ内容です。
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「私が日本語を学ぶ理由」
私がはじめて日本語を学ぼうと決めた理由について話します。2012年、モンゴルと日本樹立40周年を迎え、9歳から15歳までの子供たちの中で大会が行われました。それは日本のモーターバイクを作った本田宗一郎の自伝を読んで、心に残った印象と自分の夢について、「私が知る本田宗一郎」というテーマで作文を書く大会でした。
その大会で優勝した子供は日本に行くことができることになっていました。私にとって自分の国から出て外国へ行って新しい世界を見るのはとても面白そうだったので、すぐ本田宗一郎の本を買って、何回も読んで、作文を書き始めました。一週間に一度読み返して、また直して、先生にも見せて修正してもらいました。私は生まれてからこの時ほど頑張ったことはありませんでした。そして5月頃3ヶ月間かけて書いた作文を送りました。
6月1日のこどもの日に賞を授与されることになっていました。私は結果が出る前から優勝して日本へ行けるといつも友達に話していました。ある日、友達は私に「日本に行ったら日記を書いてね」と言ってピンク色のかわいい手帳をくれました。私は優勝する自信があったので、手帳を大切に保管していました。優勝したら家族のみんなに言って喜ばせて、カメラを買わせようと思いながら結果を待っていました。
結果が発表される日、必ず結果が来ると思って待ち続けました。でも待っても待っても連絡が来ませんでした。私は優勝できなくても何か賞は取れているはずだと考えて大会のところへ電話しました。でも残念ながら何の賞も取れていました。その年のこどもの日は、私にとってとてもつらい日でした。プレゼントをもらっても全く喜べませんでした。どうして私は入賞できなかったんだろう、何度も自分に問いかけても、答えは見つかりませんでした。その時、「為せば成る」ということわざはうそだと思ってしまいました。
大学に入ってなんで賞がとれなかったのかがやっとわかり始めました。私は本田宗一郎がどうやって夢を実現したか、どんな性格だったか、また私が学ぶべきことは何かなどを書かないで、自分の夢ばかり書いていたからです。
人は失敗しても何かを学ぶはずです。私は何かを始めるとき、どんな目標で、何をどのような方法でするかをちゃんと考えることが大切だと知りました。
それから私は自分の力で日本へ行き、日本語を使って日本を知りたいと思ったから日本語を学ぼうと決めました。
もしあの時優勝していたら、日本語を勉強しようとは思わなかったかもしれません。失敗だと思われることも、実はもっと大きいチャンスになることがあります。新しいことをする刺激にもなります。今の私の日本語を学ぶ理由は、日本で留学したい、日本語を使って日本の法律を研究したいという意思なんです。日本で会社法を勉強して、いつか自分の会社を作りたいと思って頑張っています。
壁新聞づくり
2016/10/05
2年生「日本語総合」の時間でに、壁新聞をつくりました。
3つのチームに分かれ、それぞれ
● 道路交通新聞
● モンゴルのある日新聞
● へぇ・・・怖い世界だね新聞
というテーマで最近モンゴルで起こった交通事故、世界のびっくりニュース、モンゴルセンターの話題などを記事にし、新聞にしました。
題字を凝りすぎてなかなか紙面にすすまなかったり、意見がなかなか一致せず発行が危ぶまれるチームもありましたが、授業外の時間や休日もせっせと作業をして、ついに、完成!(じつはまだ細かい修正が必要なのですが)
各チーム割り付け作業を怠ったために、余ったスペースをむりやり写真で埋めようとするずるさも見られましたが…どのチームもそれぞれの個性を出しておもしろい切り口で新聞を作ってくれました。
///////////////// では、完成した新聞と担当記者をごらんください。///////////////////////
★道路交通新聞:トゥグルドゥル記者、ツェレンパグマ記者、ボディビレグ記者
★へぇ怖い世界だねえ新聞:ブジン記者、オルギルマー記者、ドルジ記者
★モンゴルのある日新聞:ハリウン記者、オヤンガ記者、ツォグドエルデネ記者
各新聞は、しばらくの間、304教室、307教室、201教室に掲示される予定です。感想を各新聞社の記者のみなさんにお願いします。