基本情報
ミャンマー・日本法律研究センター概要
ミャンマーは、2012年より新たに日本政府の法整備支援対象国とされ、ミャンマーへの国内外の注目が集まるなか、名古屋大学は、2013年6月、ヤンゴン大学との学術交流協定を締結し、同大学内にミャンマー・日本法律研究センターを設置しました。センターでは、ヤンゴン大学教員・学生向けの日本法情報提供、日本向けのミャンマー法情報収集などの活動を行っています。2016年には文部科学省・大学の世界展開力強化事業「ASEANと日本を繋ぐ“グローバル・ソフトインフラ基礎人材”育成プログラム」に採択され、学生交流事業も実施しています。
主な教育実績
センターでの日本語による日本法教育事業は実施していませんが、「ASEANと日本を繋ぐ“グローバル・ソフトインフラ基礎人材”育成プログラム」により、2016年から学生交流事業が開始しました。名古屋大学からは2年に1度10名程度の短期派遣学生を送り、ヤンゴン大学法学部の学生と交流するとともに、ミャンマーの法律関係の機関を訪問します。また、ヤンゴン大学からは、毎年2名の学生を半年間交換留学生として名古屋大学に受け入れています。
名古屋大学との交流実績
これまで、名古屋大学は、ミャンマーに対して人材育成無償支援(JDS)事業により市場経済化に必要な法整備のための人材や、アジア諸国のナショナル・リーダーを養成するヤング・リーダーズ・プログラム(YLP)により医療行政に携わる人材を育成してきました。法律分野では、これまで最高裁判所、法務長官府等よりミャンマー留学生を受け入れ、国際経済法、企業法、経済法、知的財産法分野の人材育成に貢献しています。全学では、すでに80名を超える同窓生を輩出しており、 2013年6月には名古屋大学全学同窓会ミャンマー支部を設立しました。同窓生は政府幹部や大学幹部として各方面で活躍しています。
ミャンマーの特徴
2011年3月に民政移管し、5000万人を超える豊富な労働力と資源を有するミャンマーは、アジア最後のフロンティアとして世界各国から注目を浴びています。2008年に新憲法が公布され、急速に市場経済化が推進されており、関連分野の法整備が必要です。しかし、1988年以降2000年まで大学が断続的に閉鎖され、法整備に携わる人材育成を強化する法学教育支援が大きな課題となっています。2016年には、半世紀ぶりに民主化政権が誕生し、日本企業もミャンマーを投資先として有望視しており、ミャンマー法情報の需要が高まっています。
かつては欧米の経済制裁により、先進国の中では唯一日本がミャンマーからの留学生を受け入れてきたため、ミャンマー政府・大学幹部の多くは日本留学経験者であり、日本のプレセンスは非常に高いです。
大学紹介
ヤンゴン大学は、1920年に設立された教育省傘下のミャンマー最古の国立大学であり、国内最高峰の大学です。約1300名の教員および約5000人の学生が在籍し、20研究科から構成される大学院大学でしたが、2013年12月から学部教育を開始しました。大学院には、国内法コース、国際法コース、海洋法コース、商事法コースがあり、修士号及び博士号を取得することができます。名古屋大学との学術交流協定は、ミャンマーの総合大学と日本の総合大学との初めての協定です。
名古屋大学とヤンゴン大学の交流の沿革
2013年6月
ヤンゴン大学と名古屋大学との間で全学協定を締結
ヤンゴン大学内にミャンマー・日本法律研究センター開設
センター概要は、こちら