センターだより
第24回カンボジア日本語スピーチコンテスト
2022/06/02
2022年5月22日(日)、第24回カンボジア日本語スピーチコンテストが開催されました。
カンボジアでは現在、屋外でのマスク着用義務が撤廃されています(密閉された屋内では引き続き推奨されますが)。また政府発表によれば、5月8日からコロナウィルスの新規感染者は0人を記録し続けていることなど、社会全体が昨年度とは大きく変化してきています。
そんな中カンボジア日本語スピーチコンテストは、大きな盛り上がりを見せました。カンボジア中の学生が参加するこのコンテストは、毎年多くの学生が日本語の知識や才能を磨き発揮する場とあって、非常に注目度の高いコンテストです。特に本年度は3年ぶりに会場での開催とあって、多くの学生や日本語教育関係機関がCJCC Angkor KIZUNA Hallに集まりました。
CJLからは11期生(現在4年生)のリターさん、チャンラットさんが出場しました。
スピーチコンテストでは、まず学生が自分で考えたテーマについてスピーチを行い、その後質疑応答が待っています。
リターさんは「自分の物差し」というタイトルで、自分の周囲にある偏見や悪い価値観について紹介し、プノンペンに来てからそのような状態から解放されたこと、また自分自身の価値観を育てていくことの重要性についてスピーチを行いました。
チャンラットさんは「災い転じて・・・」と題し、コロナ禍でオンライン授業が整備されてきたことのメリット、そこで初めて参加することのできたプログラム等の話を通じて、今後コロナが終息した際にも全てが元に戻るのではなく、オンライン授業のような良い制度については残していくべきであることをスピーチしました。
この日を迎えるまでに、2人もスピーチの原稿の作成に悩み、その後暗記に苦しみ、さらに想定される質疑内容についても自分で考えては(もちろん教員もたくさん付け加えていますので大変ですね)練習を重ね、悪戦苦闘しながらたくさん練習をしてきました。2人の頑張りで、練習のたびにどんどん良くなっていきました。その努力と成長が本当に素晴らしいと思います。
結果はリターさん2位、チャンラットさん3位というダブル受賞を果たしました!
応援にきてくれた11期生たちとも笑顔で終わることができました。
カンボジアセンターにとっても非常にうれしいニュースです。リターさん、チャンラットさんおめでとうございました!
スピーチコンテストの様子は、開催機関であるCJCCのFacebookページにもたくさん載せてくださっています。是非以下のリンクより併せてご覧ください。
コンテスト全体の様子はこちらから(別窓で開きます)
受賞者の様子はこちらから(別窓で開きます)
【執筆担当:佐藤 怜奈(日本語教育担当)】
名桜大学によるオンライン発表会参加(3年生)
2022/01/20
昨年の11月11日にオンライン交流をした際には、CJLC3年生が発表を行いました。2022年1月20日(木)、その時に参加してくれた名桜大学の学生の皆さんが、「個の文化」「やさしい日本語」という視点に基づいた、日本の文化事情発表をおこなってくれました。残念ながら、CJLCの学生は、大学の授業の関係で全員が参加できませんでしたが、名桜大学の皆さんは、発表動画を事前に作成してくれて、padletで共有し、参加できない学生も事前に観られるようにしてくれました。今日は、その動画を観た上での、質疑応答を中心に進められました。
発表前には、名桜大学の学生さんが、CJLCの学生にインタビューをし、カンボジアの学生が何に興味を持っているのかをリサーチし、それに基づいて発表テーマを決めてくれたようです。アニメ、恋愛事情、沖縄のこと、日本の観光地、お正月、着物、日本のお祭りなど、いろいろなテーマがありました。筆者も今日の発表会に参加しましたが、個人的に面白かったのは、質疑応答で質問をすると、さらにたくさんの「個」が出てくることです。みなさん、沖縄のことが当たり前すぎて気付きにくいのかもしれませんが、学校の音楽の授業で三線を習う時間があることや、成人式とは別に13歳の時に子どもの成長を祝う習慣があることなど、日本人の筆者も知らない、たくさんの学びがありました。「日本」という大きな視点でなく、自分自身の身近なことも「文化」であり、それを相手に伝えることが、一番興味深いということを、この授業を通して学べるのだなぁと思いました。
名桜大学と CJLCの一連の交流は、今日が一区切りです。授業編成などの関係で、今後も同じような交流が続けられるかどうかは、まだ分かりませんが、できる形で、また交流ができると嬉しく思います。
名桜大学の学生の皆さん、当銘先生、本当にありがとうございました。
執筆者:レイン幸代(日本語教育担当)
初めてのオンライン書道講座
2022/01/19
年に2回、書家の伊藤吟雪先生と奥様の悠紀子さんがカンボジアに来てくださり、CJLCの学生に書道を教えてくださっていましたが、この2年間はそれが叶いませんでした。昨年、「オンラインでやってみましょう!」と盛り上がっていたのですが、プノンペンがロックダウン、学生たちが大学に入ることができなくなり、実施には至りませんでした。
昨年の11月から、少人数の外国語のコースの授業は対面で行ってもいいという許可が出て、いよいよオンライン書道講座を実現させる時が来ました。そして2022年1月19日(水)、CJLC1年生と、3、4年生に対して、オンライン書道講座を実施していただきました。
テレビ画面には、中央が伊藤先生、右側に悠紀子さん。助っ人として、名古屋に留学し、現在は通訳として働いているCJLC6期生のチャンディーさんが、参加してくれました。
最初は、筆の練習から。
その後、お手本を見ながら、書いてみます。このお手本も、伊藤先生が一枚一枚、学生の名前を書いてくださり、航空便で送ってくださったものです。
カンボジア側は、スマートフォンで一人一人写しながら、先生にアドバイスをいただきました。
先生の方も、パソコンとタブレットの2つを使いながら、止めや払い、字の形などを丁寧に指導してくださいました。
午後は、3、4年生が合同。こちらのお手本は、事前に学生が書きたい言葉を先生に伝え、やはり先生自らが書いてくださいました。みんな難しい言葉を選んでいます。さすが、上級生。
最後には色紙に書きました。
作品を持って、記念撮影(そのために、おしゃべりなしでマスクを取りました)。
途中、こちらのインターネットの問題で途切れたこともありました。実際に先生とお会いして、指導していただく方がもちろんいいと思います。しかしそれができない今、できる形でやってほしいというこちらの要望をご快諾してくださった伊藤先生、悠紀子さん、そして手伝ってくれたチャンディーさん、ほんとうにありがとうございました!
でも次回は、カンボジアにいらしていただける状況であることを祈ります。
執筆者:レイン幸代(日本語教育主任)
名桜大学によるオンライン授業実習(1年生授業)
2022/01/18
2022年1月18日(火)、沖縄の名桜大学の学生さんが、CJLC1年生(14期生)に対して、授業を行ってくれました。いわゆる、実習ですね。もちろん、オンラインです。
ブレイクアウトルームを使って、実際におしゃべりをする活動などが多く盛り込まれ、年の近い日本人とお話ができて、カンボジアの学生たちはとても楽しそうでした。やはり若い人は若い人同士、が楽しいんでしょうかねぇ…
カンボジア側は、インターネットの問題で最初は参加できない学生もいましたが、最終的には全員が参加できました。
コロナが始まり、オンライン授業になったばかりの頃、私たち教師はその使い方もよくわからない状態で、手探りで授業を行なっていました。大学生のみなさんが、軽々(に見える)とICTを使って授業をされているのを、すごいなぁと思いながら見ていました。
将来、日本語教師になりたい人も、まだ分からない人も、いつかどこかで、この経験が活かされることがあるかもしれません。何かのお役に立てたら、幸いです。
名桜大学の学生の皆さん、当銘先生、お世話になりました。
今度はオンラインではなく、ぜひカンボジアに来てください!私たちも、沖縄へ行きたいです!
執筆者:レイン幸代(日本語教育主任)
名桜大学との交流会
2021/11/11
2021年11月11日(木)、沖縄の名桜大学国際学群の「日本語表現論」という授業に在籍されている学生さんと、CJLCの3年生が交流会をおこないました。
CJLCの学生は、2年生後期で書いたレポートの序論を完成させ、発表しました。
ソリナーさん「新型コロナウィルスが労働者に与える影響」
リザーさん「コロナウィルスが観光業に与える影響」
メイメイさん「オンライン授業についての問題」
この後に、3つのグループに分かれ、カンボジアと沖縄の学生が交流を行いました。発表内容について質問をしたり、好きなもの、大学生活について、いろいろおしゃべりをしたりしました。
会が終わる頃には、すっかり打ち解け、みんな笑顔でした。
名桜大学の皆さんとは、他の授業科目を履修されている学生さんが、CJLCの1年生とも交流をしています。
オンラインの利点を活かして、カンボジアの外側にいる人たちとの交流をもっと活発にできたら、と思います。国籍問わず、うちのクラスと日本語で交流しましょうという方、ぜひご連絡くださいませ!
文責:レイン幸代(日本語教育主任)