センターだより

第23回カンボジア日本語スピーチコンテスト

2021/06/09

2020年3月から、カンボジアも御多分に洩れず、コロナウィルスの様々な影響を受けていましたが、死亡者数0、感染者数も世界の中でも比較的少ない数字を保っていました。ところが、2021年2月下旬より、プノンペン市内でクラスターが発生し、その前月にようやく対面授業が再開してた教育機関も再び閉鎖、オンライン授業に戻り、4月中旬のクメール正月を境に、ロックダウンが始まりました。それまでは、大学で働く教員やCJLスタッフは、大学内で働くことが許可されていましたが、ロックダウン以降はごく少数の限られた職員のみしか認められず、CJLスタッフも自宅勤務が続いています(2021年6月現在)。

そんな中、2021年5月23日(日)に、カンボジア中の日本語学習者が参加する、第23回日本語スピーチコンテストが開催されました。CJLからは、9期生のブントーンさんと10期生のソマリンさんが出場しました。

9期生(修了生)ブントーンさん

10期生(現在4年生)ソマリンさん

 

実はこのスピーチコンテスト、1年越しの開催でした。当時4年生のブントーンさんと、3年生のソマリンさんが出場予定でしたが、昨年は残念ながらオンラインの開催もなく、コンテストは延期となりました。今年はようやく開催が決定しましたが、やはりというか、当然オンラインでの開催。大勢の観客の前で話す代わりに、事前にスピーチを動画に撮り、当日SNSを利用したライブ配信で動画を流し、質疑応答のみをライブで行いました。

 

結果は、写真の通り、2人とも第一部(渡航経験なし)で、2位と3位というダブル入賞を果たしました!

 

カンボジアセンターにとって、久々の嬉しいニュースとなりました。ソマリンさん、ブントーンさん、おめでとうございました!

[執筆担当:レイン幸代(日本語教育主任)]

神奈川大学との交流

2021/02/16

2021年1月25日(月)にRULEの協定校である神奈川大学とのオンライン言語交流プログラム(第3回)が開催されました。今回は大学の国際課から声がかかり、日本語を勉強している学生として、CJLC4年生の6名が参加しました。神奈川大学からは9名の学部生の方が参加されました。派遣交換留学を予定している学生さんが主に参加されているそうで、少人数のグループに分かれて、英語と日本語での交流がされていました。

お互いの連絡先も交換しあったようです。今後も長くお付き合いできるといいですね。

このご時世で海外留学はなかなか難しいかもしれませんが、皆さんの留学が無事に実現されますように!

(執筆担当者:レイン幸代[日本語教育主任])

2020年を振り返って

2020/12/28

2020年12月28日は、CJLカンボジア年内最後の授業日です。例年は、学生と一緒に、教室や図書室、事務所を大掃除するのですが、今年はそれができません。来年は、できるといいですね。

今年は、文字通りコロナで始まり、コロナで終わる年でした。カンボジアでは、JLPTは、7月も12月も中止となりました。スピーチコンテストもなくなりました(CJLの学生が出場予定でした)。また、本来なら、12月にはCJLカンボジアに1年生(13期生)が入学しているはずですが、高校卒業試験の実施が延期となり、大学に一年生が入学していないため、まだそれが実現できていません。3年生(現在の4年生)にとっては、夏季セミナー(毎年8月に、各国センターの学生が名古屋に集まるイベント)に参加できなかったことが大変残念だったことと思います。

こうして、できなかったことを数え上げれば、キリがないほどですが、この2020年、オンライン授業へシフト変更し、それに伴い、授業や運営の一部のICT化を進めることができたのは、CJLカンボジアにとって意義のある出来事だったのではないかと、筆者個人は思います。そしてこれは一重に、学生たちと、教育にあたる先生方の「学び続けよう!」という強い意志と努力があったからこそです。学生たちは、環境の問題(インターネットや場所の確保など)が多かれ少なかれ、あったと思いますが、それを理由に休んだことはほとんどありませんでした。また、先生方も、新しいツールやアプリの使い方に(筆者含め)苦労しましたが、決して諦めずに、新しい環境や教え方に適応しようと努力してくれました。「日本語教育主任」という肩書きを持つ者として、学生、先生方に本当に感謝します。

近い将来、対面授業に戻っても(もちろん、戻ることを希望していますが)、コロナ前と100%同じ状態に戻ることはないでしょう。この2020年で得た知識や技術は、2021年も引き続き利用し、更なる探求、実践を行っていきたいと思います。

2021年が、皆さんにとってさらに素晴らしい一年になりますように。

執筆担当:レイン幸代(日本語教育主任)

 

第12回成果発表会 by オンライン

2020/11/05

2020年10月28日(水)第12回成果発表会を開催いたしました。3月から続いているオンライン授業の実践や、各種のオンライン研修に参加した経験から「オンラインでも、できるのではないか?」と考え、今回は初のオンラインでの開催となりました。普段の授業でも利用している、zoomを使って行いました。

*当日のプログラム。ブレイクアウトルームを利用し、会の時間をあまり長引かせないようにしました。

通常は、大学のホールで行っていたため、参加者もプノンペンにいる人に限られました。しかし、オンラインだったらそんなことを気にする必要はありません。SNSを利用して、カンボジア国内にいる人だけではなく、世界各地の人に呼びかけを行いました。その結果、モンゴルやベトナムのセンターの先生や、名古屋にいる先輩、また、センターとの直接の関わりはなかったけどカンボジアに興味のある方など、普段なら参加できない、または参加が望めない方々が多数参加をしてくださいました。

*参加申し込みは、Googleフォームを利用しました。

発表者は、自分たちでスライドを操作しながら、発表を行いました。写真は、3年生のメンツェアンさんが2年次の法学レポートについて発表している様子です。

 

質疑応答にも、たくさんの質問をいただき、予定よりも30分遅れて閉会となりましたが、最後までたくさんの方が残って聞いてくださいました。アンケートにも、多くの方が回答してくださり、来年度へ向けての改善点が浮かび上がりました。

対面で授業をしたり、発表会をしたりすることが難しい現在の状況で、「やむなくオンライン」となっていることもあるかと思います。しかし、特に教育においてオンラインを利用するメリットはある、と筆者個人は感じています。大学での対面授業が戻っても、それは8ヶ月前の状況に全てが戻る、というわけではありません。オンラインの方がいい、と感じた点は、引き続き教育に取り入れていきたいと考えています。そして具体的に何が「オンラインの方がいい」のかの見極めが、今後は必要になるのではないかと感じています。

成果発表会にご参加くださった方には、改めてお礼申し上げます。今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

執筆担当:レイン幸代(日本語教育主任)

 

CJLC同窓会主催「キャリアトーク」

2020/10/12

2020年10月10日(土)、CJLCの同窓会メンバーである修了生たちが、後輩たちのために「キャリアトーク」という会を開いてくれました。

カンボジアの大学生は、日本の大学生とは違い、「卒業してすぐに就職する」のが普通ではありません。自分が留学したいのか、仕事をしたいのか、どんな仕事をしたいのか、卒業してから時間をかけて考える人も、少なくありません。「新卒で就職できなかったら、その後の人生が終わりだ」くらいの切迫感のある日本社会から見たら、随分とのんびりしていますが、それは決して悪いことではないと思います(筆者の個人的意見です)。しかし、修了生の中には「もっと、キャリアについての知識や情報が欲しかった」と思った人もいるようです。そのため、土曜日の午後、修了生の先輩たちが、後輩(主に4年生)に向けて、キャリアについて考えるチャンスを作ってくれました。

オンラインで、2、3年生も参加しました。

留学経験のある人、弁護士になった人、民間企業に就職した人、公務員になった人、いろいろな職種の先輩たちが集まってくれました。この場をきっかけに、先輩、後輩のつながりがさらに強くなるのはとても嬉しいことです。同窓会の皆さん、忙しい中、そして雨もすごかったですが、集まってくれて、本当にありがとうございました。後輩たちも、先輩たちのアドバイスを胸に、目の前の宿題や試験のことだけではなく、少し先の、自分の将来についても是非目を向けてほしいと思います。

(執筆担当:レイン幸代[日本語教育主任])

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