センターだより
2024年12月13日 モンゴルセンター新年会
2025/01/28
モンゴルではクリスマスシーズンを「Shine Jil シン・ジル=新年」と呼びます。そんなわけで、年末のクリスマスパーティーも「新年会」と呼びならわされており、着飾って踊って歌って食べて飲んで、一年の最後に学校や職場のみんなと楽しく過ごすのが習慣です。センターの新年会は毎年4年生が幹事となり、さまざまな楽しい企画を準備してくれます。4年生のCh.ミンジブルガンさんが今年の新年会の感想をまとめてくれました。
日本法教育研究センターでは、毎年12月にその学年の4年生が担当し、新年会を開催しています。この伝統の一環として、私たちの16期生は2025年の新年会を行いました。本パーティーは、センターの卒業生と学生がお互いを知り合う、温かい雰囲気が生まれる機会となっています。今年は約45名の教師、学生、卒業生が参加し、楽しい夜を過ごしました。その中で、二期生のアリュンザヤ先輩がお越しいただき、貴重な経験や思い出を共有してくれたのが、私たちにとってはありがたい出来事でした。
新年会の最も重要で、楽しい部分は、各クラスによる「出し物」です。この伝統によって、クラスは一緒に芸術パフォーマンスを準備し、話し合うことで、お互いをよりよく理解するのに役に立っていると思います。今年から優勝クラスにトロフィーが授与され、それを今後も毎年優勝クラスが受け継いでいくことになったのが特別だったと思います。トロフィーの史上初の受賞者に1年生(19期生)が選ばれました。
また、新年のイベントを担当することは、私たちにとって将来何かのエベントを企画することに対して、貴重な経験となりました。

Японы эрх зүйн боловсрол судалгааны төв нь жил бүрийн 12-р сард тухайн жилийн 4-р курсийн хамт олон шинэ жилийн баяраа зохион байгуулдаг уламжлалтай билээ. Энэхүү уламжлалын хүрээнд 2025 оны шинэ жилийг 16-р үе зохион байгууллаа. Шинэ жилийн үдэшлэг нь тус төвийн төгсөгчид болон оюутнуудын хооронд бие биетэйгээ танилцах боломжийг олгож, халуун дулаан уур амьсгалыг бүрдүүлдэг давуу талтай.
Энэ жилийн шинэ жилийн баярт 45 орчим багш, оюутан, төгсөгчид оролцон нэгэн үдшийг гайхалтай өнгөрүүллээ. Түүний дотор 2-р үеийн төгсөгч Ариунзаяа хүрэлцэн ирж өөрийн үнэт туршлага, дурсамжаа хуваалцсан нь бидний хувьд талархууштай үйл явдал байлаа.
Бидний шинэ жилийн хамгийн чухал, хөгжөөнтэй дурсамжтай хэсэг бол анги тус бүрийн урлагийн үзүүлбэр юм. Уг уламжлалын хүрээнд ангиуд хамтдаа урлагийн үзүүлбэрээ ярилцан бэлдэх зэрэг нь бие биеэ илүү их ойлгодог болоход тусладаг. Энэ жилийн хувьд түрүүлсэн багт шилжин явах цом гардуулдаг болсон нь онцлог байсан хэмээн бодож байна. Хамгийн анхны шилжин явах цомын эзнээр 1-р курсийн анги тодорлоо.
Шинэ жилийн үйл ажиллагааг зохион байгуулах нь бидний хувьд цаашдаа аливаа үйл ажиллагаа зохион байгуулах үнэт туршлага болсон.
2024年9月10日 名古屋大学の学生との交流授業「日本・モンゴルの行政のIT化」
2025/01/28
9月10日(火)に、名古屋大学短期研修でモンゴルを訪問中の法学部1年生大曽根壱哉君、谷口こころさんがセンターを訪れ、「日本とモンゴルの行政のIT化」をテーマにセンターの3~4年生と発表・ディスカッションを行いました。
大曽根君と谷口さんは、日本の「マイナンバー制度」「マイナンバーカード」の現状と課題について発表してくれました。一方、モンゴルセンターの学生は政府が提供する「E-Mongolia(行政サービスポータルサイト)」「E-Clinic(医療サービスポータルサイト)」ならびに「E-Barimt(付加価値税還付登録サイト)」について発表しました。一般的な「モンゴル=草原と遊牧民の国」というイメージに反しているかもしれませんが、モンゴルでは国土の広さや首都の渋滞による役所へのアクセスの難しさ、社会主義時代の制度の名残もあって、行政のIT化は進んでいるように感じます。あるモンゴルの学生は、発表で日本の学生がマイナンバー制度、マイナンバーカードの推進に対して「怖い」と言っていたのが興味深かった、自分はそんなことは感じたことがなかったと言っていました。何か新しい制度が始まるときの、日本の慎重さ、モンゴルの柔軟さ・フットワークの軽さといった違いを、両国の学生が感じ取れたのではないかと思います。
なお、授業が終わってすぐに、モンゴルセンターの学生がこっそり聞いてきた質問が「日本には身分証明カードがなかったんですか??」でした。質疑応答では日本側からは「MNTって何ですか?」という質問がありました(モンゴルの通貨トゥグルグをMNTと表わします)。どちらも「そんなことが疑問になるんだ」というものですが、良い異文化体験の始まりになっていればいいなと思います。
2024年9月28日 “新潟賞”スピーチコンテスト
2024/12/03
2年に1度、公益財団法人新潟県国際交流協会主催のスピーチコンテストが開催されます。
今年のスピーチのテーマは「私が感じる日本の魅力」。モンゴル国立大学やモンゴル教育大学、モンゴル高専などから8人の学生が選ばれ、出場しました。
モンゴルセンターからは2年生が2名、出場しました。
エントリーナンバー1番のS.サロールさんとエントリーナンバー5番のA.アルタンチメグさんです。
サロールさんは「モンゴルセンターに入ってびっくりした経験」として、日本人の先生のルールや時間を守る厳しさ、細かさについてスピーチしました。最初はその細かさについてイライラしたこともあったけれど、ルールを守ることの大切さを実感し今はそれが日本の魅力だと思うようになったそうです。
アルタンチメグさんもモンゴルセンターの日本人の先生方と接する中で感じたことや考えたことを話しました。学生が勉強する環境に配慮し、勉強は何のためにするのか態度で示す先生を見て、「たとえどこにいても、日本人がいるところに日本がある」と思うようになったそうです。そして、この日本人の態度が日本の魅力だと述べました。
2人とも2年生、1年生の9月から日本語を始めてやっと1年、大学の勉強の傍ら初級の日本語の教科書を終えたばかりです。なのに、堂々と、自分のことばでこんなに多くの人の前でスピーチができたことは本当に素晴らしいと思いました。
また、その一方で、教師に対する敬愛の念を述べた内容のスピーチをしてくれて面映ゆいやら、ほんの小さな言動までも学生たちが見て覚えていることを知り怖くなるやらで、学生のスピーチを聞いてこんなに心の中が忙しかったことはありませんでした。「日本の魅力」というと「自然の美しさ」「アニメ」などが話題に上がるかなと安易に考えていたため、突然自分たちにスポットライトが当たったようでびっくりしましたが、日本へ行ったことがない2年生の学生が知る「生きた日本」というと、私たち日本人教師しかいないのです。私たちを見つめて懸命に1年間走ってきた学生たちの真摯な思いに気づかされました。
そして、サロールさんは奨励賞、アルタンチメグさんは最優秀賞を受賞しました。2人の努力とチャレンジ精神に拍手を送りたいと思います。
スピーチの録画もあります。サロールさんは23:20、アルタンチメグさんは1:10:30ごろからです。ぜひご覧ください。
2024年11月16日 学校対抗日本語スピーチコンテスト優勝
2024/12/03
モンゴルで毎年開催される、学校対抗日本語スピーチコンテスト。高校の部、大学の部と2部に分かれており、日本へ行ったことがない人だけに出場資格が与えられます。
今年の大学の部のテーマは「責任」。モンゴル国立大学をはじめ、モンゴル国立教育大学、モンゴル国立科学技術大学などから、日本語を専門とする学生、工学や医学など自分の専門を持ちながら日本語も学んでいる学生など8名が選ばれ、それぞれの考える「責任」についてスピーチを披露しました。
モンゴルセンターを代表して出場したのは5年生のE.ムンフジャルガル君でした。母と兄の3人の家庭で育ち、家族の支えで自分だけが大学まで進学させてもらえたこと、そして、ある事件の後に母がつい口にした本音から気づいた自分が果たすべき責任について語りました。
聴衆がしんと静まり返り、息をのんで彼の話を聞いていました。応援に来ていたモンゴルセンターの後輩の女子学生たちが涙してしまう場面もありました。すばらしいスピーチだったと思います。見事、優勝に輝きました。
なお、スピーチコンテストの司会者は、前年度の優勝者がつとめることになっています。昨年優勝した、ムンフジャルガル君のクラスメートのO.バトオルギル君の司会者ぶりも安心して見ていることができました。

興味がある方は録画をご覧ください。最初が高校の部、1:43:40ごろから大学の部が始まります。
ムンフジャルガル君のスピーチは2:08:00あたりから始まります。
※在モンゴル日本大使館の記事
30 дахь удаагийн сургууль хоорондын япон хэлний уран илтгэлийн тэмцээн болов
神戸大学生によるインターンシップ体験記
2024/09/26

9月16日から20日まで、神戸大学の学生3人がモンゴルセンターでインターンシップを行いました。期間中は、日本語や日本法などの授業への参加や、日本についてのプレゼンを通し、センターの学生たちとの交流を楽しみました。3人が書いた感想文を紹介します。
白国忠 Bai Guozhong

名古屋大学日本法センターでのインターン経験は、中国人モンゴル族として私の文化的アイデンティティを再確認する貴重な機会でした。センターの1年生に日本語授業を教え、言語を通じた文化交流の大切さを感じました。また、神戸市や日本のアニメ聖地巡礼について発表し、モンゴルの学生たちとの交流を深めることができました。特に、彼らが自国の文化やトレンドを誇りに思い、紹介してくれる姿勢に感銘を受けました。日本法の授業では、ドイツ、日本、モンゴルの法制度を学び、自分自身の研究分野である観光と文化保全に対する視野が広がりました。今回の機会を通じて、モンゴル族としてのルーツを再認識しながら、異なる文化との交流の重要性を強く感じました。この経験を基に、今後の研究やキャリアにおいて国際的な視点を活かしていきたいと考えています。
中山 南菜子 Nanako Nakayama

皆さん、こんにちは。神戸大学大学院経済学研究科M2の中山南菜子と申します。
今回は、神戸大学GCPというプログラムを通じて、モンゴル国立大学にある名古屋大学日本法教育研究センターで1週間のインターンシップという貴重な経験をさせていただきました。
その中で、1年生から5年生すべての学年の授業に出席させていただき、将来のモンゴルを担っていくモンゴル国立大学の皆さんが日本に興味を持ち、日本語で非常に専門性の高い法律を熱心に学ばれている姿に非常に感銘を受けました。私も学生として、今後も積極的に学ぶ姿勢を忘れず、世界の出来事や歴史・文化に関心を持ち続けていきたいと強く思いました。

日本法教育研究センターの先生方、生徒の皆さん、1週間という短い期間でしたが、本当に親切にして下さり、ありがとうございました。モンゴルが大好きになりました!また皆さんにお会いできる日を楽しみにしています。
笠本 菜々美 Nanami Kasamoto

インターンシップを通じて一番印象に残っているのは、モンゴルの学生や先生方のあたたかさです。食堂に行くと、学生が食事をしている手を止めて「(モンゴル語で)注文しましょうか?」と声をかけてくれたり、少し難しい日本語で質問してしまっても、周りの学生同士で助け合って答えを見つけてくれたりして、非常に嬉しく思いました。
また、私は渡航前、モンゴルの学生がなぜ日本語や日本法を学ぶのか疑問に思っていました。実際に聞いてみると、「モンゴルの法律で日本に倣ったものがあり、法律に携わるために必要だと思ったから」「以前から日本語を学んでいたから」「先輩がおすすめしていたから」など、様々な考えがあることがわかりました。センターの学生たちは、私が21年強をかけて培った日本語力をたったの5年で追い抜いていく勢いだといっても過言ではないくらい日本語が上手で、非常に優秀だと思います。私自身も、そんな学生たちの期待に応えられるような生き方・モンゴルを含めた様々な国や地域との接し方をしていきたいと強く思いました。