センターだより
留学短報 Mar 2017
2017/03/29
京都大学留学中のツェベルマーさんからお便りがとどきました。
———————————————————————————————————- 皆さん、こんにちは。中間テストが始まり、みんなお忙しいかと思いますが、今月の報告を申し上げたいと思います。今月は、日研生のみんなで岐阜県の高山市白川郷、飛騨高山に見学旅行に行ってきました。大雪が積もっていて、北海道みたいでした。 白川郷は1995年に「人類の歴史上重要な時代例証する或る形式の建造物、建築物群技術の集積、または、景観の顕著な例」として世界文化遺産に登録されており、今回はその中心となる合掌造り集落群を紹介させていただきました。
まず、築後約300年が経過した今も生活が営まれ続けている合掌では今のような核家族ではなく、複合家族で住んでいたそうです。そのため、合掌の中は非常に大きいです。合掌造りの技術は優れていることはもちろんだが、ここで皆さんに注目していただきたいのは、白川郷の集落での生活において一番大事なことは、個々の家の助け合いと協力です。
これこそ、合掌造り集落の存在の命といっても過言ではないでしょう。集落が山間部に位置し、寒い冬には雪に閉ざされる厳しい自然条件に置かれた白川村では、家が単独で生活を維持するのは大変困難だからです。そのため、年間を通したさまざまな暮らしの場面で共同や互助が必要とされ、白川村ならではの相互扶助の関係が築かれてきたそうです。自然と共に生きる昔ながらの生活について少しでも知ることができたように思います。
▲岐阜県高山市白川郷集落群
さて、その後は読書に日々が続き、部屋の中で引きこもっていましたが、ついに寮から飛び出してチャリティーコンサートを見に行きました。実は、女性の地位向上・教育を柱として様々な諸問題に取り組む国際ソロプチミスト京都―東山クラブからの招待で行ってみました。とても楽しかったです。
モンゴルでの毎日は、次々と出される宿題やレポート、試験準備で過ごされ、芸術への関心は忘れられていたように思います。私は、小さい頃から学校以外にダンスやスポーツなどに挑戦したことがまったくなく、静かで平和な日々を送ることだけに最善を尽くしていました。しかし、やっと気づきました。できるか、できないかは関係なく、とりあえず何でも挑戦してみることが大事なのだということに。ですので、今回はコンサート中に二人の客にみんなの前で指揮者をやってみるチャンスをくれました。私は、ためらうことなく手を上げました。うまくできませんでしたが、良かったと思います。指揮者は手を動かしているだけで、苦労してないように見えるのだが演奏において一番大事な仕事をしているということが後で撮られた自分の下手な演奏を聞いて実感しました。
皆さんも、できるかな、大丈夫かななどと思うより、何でもやってみてください。結論はやる前にではなく、やってみてからにしてくださいね。では、また来月の報告でお会いしましょう。